窒素酔いのことをなぜ「マティーニの法則」と言うかって。
その愉しい理由は次のとおり。
それは「マティーニ」という単語の響きが、「ベルヌーイ」や「カッシーニ」と同じようなひびきを持つので、「マティーニの法則」というと、何となく本物の法則のように聞こえるから。「ジンの法則」や「ウイスキーの法則」ではこうはいかず、ストレートで全然面白くない。
これが「マティーニの法則」という言葉が生まれた理由。
以下は当方の憶測に基づく付け足し。
その他の理由として、やはり何と言っても「マティーニ」というカクテルそのものの持つ独特の雰囲気があるのではないでしょうか。本質的には単純なカクテルに古来から(といってもそんなに古くありませんが)飲み助どもが蘊蓄を傾けてきたのですから。それに、マティーニ一杯、というのがどこにいってもほとんど同じ分量のアルコールを含んでいるのも、少しは関係するのでしょうか。
ちなみに、このクイズを設けた直後に、朽木ゆり子というニューヨーク在住の女性が「マティーニを探偵する」という題の集英社新書を出版されたのには驚きました。残念ながら、そこには窒素酔いのことは触れられていませんでしたが、安価な本ですから(本体\660)、暇つぶしに読んでみられたら。
クイズへ応募して下さったのは期限後のメールも含め6名でした。もっとたくさん応募して下さるかと思ったので、少し寂しい気がしました。ちょっと難しかったのでしょうか。残念ながら、正解の方はいらっしゃいませんでしたが、2名の方に拙著「潜水の世界」を参加賞としてお送りいたします。後ほど、その方にメールをして了解を得られれば、面白い回答をここでご披露させていただきたいと思っています。メールが届かなかった方は、選に漏れたとみなして下さい。
ちなみに、ベルヌーイの法則とカッシーニの法則は次の通り。
ベルヌーイの法則:流体の運動についてエネルギー保存の法則がなりたつことを示すもの。というと難しいようですが、簡単な例では、霧吹きの原理が挙げられます。筒状の管の上部に垂直に息を吹きかけると、運動エネルギーが強いために逆に圧力が小さくなり、管の中の水は吸い上げられて強い息と一緒に霧状になって外に飛び出ます。
カッシーニの法則:月の自転周期と公転周期が一致していること(?ちょっと自信がないけれど)。