夏

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初夏の古鷹山はエニシダで黄色くなる。20年近く前の殆ど江田島の山全体が燃えた江田島大火の後、土地を復元するためにエニシダの種を空から播いたのが成長したのだという。そして、土地が復元して行くにつれて、エニシダは衰えていくとされる。それがあってか、最近はエニシダの黄色の色も薄くなってきたような気がする。もっとも、エニシダは眺めるに限る。登山中にあの強烈なにおいを嗅ぐのはあまり薦められない。

山があれば次は海だ。春から夏にかけてあちこちの遠浅の浜辺には、潮干狩りに興じる人々でいっぱいになる。貝の入った袋を重そうにぶら下げて家路につく人が多い。とは言っても、殆どは養殖の貝で、有料である。

は訓練だ。私のいた病院ではエラそうには言えないけれど、幹部候補生学校も第一術科学校も総員水泳訓練に精出す。来る日も来る日も泳いで、最終的には男女ともに5マイルから8マイルの遠泳をこなす。朝、海に入って、遅いときは夕方近くになってオカに上がる。中学校を卒業したばかりの生徒もこれが終わると一気にたくましくなる。

体を鍛えるのは自衛隊だけじゃない。一般のトライアスロン競技も自衛隊の基地を出発点として行われる。ほほえましいのは、江田島の対岸の、といっても地続きの能美町で開かれる小中学生を対象としたジュニアトライアスロンだ。全国から元気な子が集まってくる。前夜祭や本番では、あの鉄人衣笠選手にも会えるぞ。

会場 衣笠選手
ジュニアトライアスロン会場の舞台 衣笠選手を囲んで
浜 大人のトライアスロン
ジュニアトライアスロンが開かれている能美町の長瀬海岸 こちらは大人のトライアスロン。自衛隊の基地が出発点
ボートで支援しているのは海上自衛隊のダイバーだ。

海水浴場は海を挟んだ陸続きの能美島がいい。中でも安芸灘に臨んだ沖美町の入鹿海岸は圧巻。遠くに周防大島を眺め、広々とした浜辺で浩然の気を養う。町営センターの浴場から見晴らすこともできる。また近くにはみんながよく利用する坪希旅館がある。気っぷのいい女将さんで、海の幸に舌鼓を打つ。
あただ島
花火も夏の定番。”おかげんさん”(宮島の管弦祭に関係しているらしい)の行事も、山佐一男さんを初めとする”成年会”のみなさんの音頭で復活した。子供たちが藁で船を作って前夜祭で町中を練り歩き、翌日は江田島小学校の校庭に持ち寄ってコンテストを行う。例によっていろいろな催しが開かれた後、船に蝋燭をともして海に流す(といっても汚染防止のためロープで連結し後で引き上げる)。ちょうどそのころ花火も上がって、夏気分満喫。
入鹿海岸から安芸灘あただ島を眺める
灯籠コンテスト 灯籠流し
子供たちが飾りを凝らした船を持ち寄る ろうそくに灯をともして流す

盆踊りも自衛隊の構内で行われる。町中から大勢の人が集まって、それぞれの連(れん)を作って踊る。勤務していた自衛隊の病院も町内や近隣の町の病院の人と一緒になって踊った。

江田島では二回盆踊りがある。お盆の時節にはこちらはいつも不在だったので直接見たわけではないけれど、島から離れていた人々が帰ってくるので、その人たちを中心とした盆踊りがそれぞれの町内会で催されるそうだ。


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